
アジア交通学会国際会議の論文最高賞を受賞
名古屋大学との共同研究の成果がアジア交通学会国際会議の論文最高賞を受賞しました。

中国清華大学の調査団の受け入れについて
清華大学(Tsinghua Univ.)行健書院のご一行(写真)をお迎えしました。

令和5年度研究成果報告会を実施しました
当研究所の研究員が、日頃の研究成果を報告しました。
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2023/09/12
アジア交通学会国際会議の論文最高賞を受賞
当研究所と名古屋大学森川・山本・三輪研究室の共同研究として、電気自動車のシェアリングの利用意向に関する研究論文が、第15回アジア交通学会国際会議の論文最高賞(八十島義之助賞)を受賞しました。アジア交通学会とは、アジアの諸国における産官学の専門家が交通問題に関する議論、研究、人的交流を広く活性化させることを狙いとして、1994年に設立された学会です。アジア交通学会の国際会議は、アジア地域において、土木計画学に関するレベルが最も高い国際会議のひとつです。本研究の一部は令和4年度名古屋大学未来材料・システム研究所共同利用・共同研究の助成によって実施したものです。また、研究成果の一部は、研究論文筆頭著者の名古屋大学大学院工学研究科土木工学専攻の王越(WANG, Yue)氏が当研究所で行ったインターンシップによるものです。なお、本研究で用いたWEBアンケート調査データは当研究所の先行自主研究(令和元年度 電気自動車シェアリングの利用意識に影響を及ぼす要因分析)において、収集されたものです。
【発表論文】
Y. Wang, M.L. Jiang, T. Yamamoto, J. Yang, M. Yamazaki. Potentials and Obstacles of Promoting Electric Vehicle Sharing Services for Tourists in Japan’s Non-urban Destinations. Asian Transport Studies (in Press)
【論文概要】
本研究は、環境負荷の非常に少ないEV共同利用システムの利用意向に影響を及ぼす要因を明らかにし、観光地でのシステム導入促進に向けた方策を提案することを目的として実施しました。本研究から得られた成果を次に示します。まず、車依存、EVへの好み、費用対効果追求の潜在要因を考慮したハイブリッド選択モデルを用いて、地方部観光地への移動手段選択行動の影響要因を把握しました。次に、上記で提案・把握した潜在要因や利用者の個人差を考慮した混合ロジットモデルを用いて、地方部観光地における車両共同利用に関する車種(超小型EV、EV乗用車、ガソリン乗用車)選択行動への影響要因を把握しました。最後に、上記の分析結果を踏まえて、地方部観光地におけるEV共同利用システムの利用促進の方策を提案しました。具体的に、利用者を対象とした金銭的インセンティブプログラムの導入を通じた利用料金の引き下げ、地方部観光地への移動手段の転換などが挙げられます。
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2023/08/23
中国清華大学の調査団の受け入れについて
2023年8月22日、体温に近い酷暑の中、当研究所は中国のトップ大学である清華大学(Tsinghua Univ.)行健書院のご一行(写真)を迎えました。
中国の清華大学は、英教育専門誌THEによる世界大学ランキング2023ではアジア1位/世界16位(参考に、日本のトップ校の東京大学はアジア6位/世界39位)の大学です。書院は欧米大学のカレッジを模倣する組織で、行健書院は現在5つある書院のうちの一つです。
清華大学車両と運送学院の張剣波教授(写真:左2人目、2000年に東京大学で博士を取得された)が引率された行健書院の15名の学生を含む18人の調査団は、8月18日に来日して2週間の日程で、京都大学、名古屋大学、東京工業大学、早稲田大学、東京大学等日本の一流大学、京セラ、シャープ、IHI、日産等日本を代表する大企業、JAXA、東芝未来科学館等組織・施設を訪問して、日本の科学、技術、エンジニアリング等を調査しています。私(写真:左7人目)が清華大学の卒業生であることと世界のトヨタが立地する豊田市という地方都市という着眼点から、22日には豊田市に来て、当研究所で約2時間の交流を行ったほか、こちらが推奨したエコフルタウンの英語による見学ツアーおよびトヨタ会館の英語による見学ツアーに参加してきました。当研究所の紹介のほか、当研究所が取り組んでいる地方都市の都市と交通に関する様々な研究成果についても幅広く紹介でき、多岐にわたる交流ができました。
限られた時間の中で、中国語で直接交流できたことはより一層交流を深められたと張剣波教授から高く評価していただきました。
研究部・部長 安藤良輔
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2023/07/06
令和5年度研究成果報告会を実施しました
令和5年7月4日(火)に研究成果報告会を実施しました。
さて、今年度は、トヨタ・モビリティ基金の八木様による特別講演を始め、3人の研究員から研究成果の報告を行いました。また、各研究成果報告に対しコメンテーターの先生方からコメントを頂戴し、より内容を深めることができたと考えております。
これからも現状に満足することなく、サスティナブルなモビリティ社会の実現を目指して、世界に対し研究成果を発信できるよう尽力いたします。
【当日の様子】
■特別講演(トヨタ・モビリティ基金 八木健一氏)
■研究成果報告(穆研究員、山岸研究員)
■コメンテーター(森川教授、山岡教授)
【当日の資料はこちらです】
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2023/01/27
安藤研究部長が招待講演を行いました
当研究所の安藤良輔研究部長が招きを受けて講演を行いました。
講演題目:自動運転でまちづくりはどう変わるかを考える
会議名称:令和4年度土地区画整理講習会
開催日時:2023年1月26日13:30~16:10
開催場所:ウィンクあいち5階小ホール
本講習会は、愛知県土地区画整理組合連合会・公益財団法人愛知県都市整備協会が主催されるものです。二つの講演で構成されて、安藤研究部長が研究所の紹介を行った上、自動運転の定義、国内外の現状、社会やまちづくりにどのような影響をもたらすか等について講演を行いました。
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2022/12/21
豊田市ヒヤリハット体験マップ2022【メディア公開情報】
先日公開された「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」について、ひまわりネットワークにて
紹介されました!
・ひまわりネットワーク「とよたNOW」
放送日時:12/19 18:30-
特集「ヒヤリハット体験マップ2022」
豊田市役所のホームページでも紹介されています!
https://www.city.toyota.aichi.jp/toyotanow/2000498.html
■「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」とは
URL: https://2022.hiyari-result.com/
公益財団法人豊田都市交通研究所(所在地:愛知県豊田市、理事長:太田稔彦 以下、豊田都市交通研究所)と、株式会社マクロミル(本社:東京都港区、代表執行役社長 グローバルCEO:佐々木徹 以下、マクロミル)は、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(所在地:東京都文京区、理事長:豊田章男 以下、トヨタ・モビリティ基金)の支援を受け、愛知県豊田市全域のヒヤリハット体験を調査し、データを可視化する「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」を公開しました。
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2022/12/08
豊田市ヒヤリハット体験マップ2022【メディア公開情報】
先日公開された「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」について、本日エフエムとよたにて
紹介されます!
・エフエムとよた電話インタビュー
「ホットニュースとよたイブニング」内の生電話インタビュー
取材日時:12/8 17:30-
放送日時:12/8 17:30-(生放送)
■「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」とは
URL: https://2022.hiyari-result.com/
公益財団法人豊田都市交通研究所(所在地:愛知県豊田市、理事長:太田稔彦 以下、豊田都市交通研究所)と、株式会社マクロミル(本社:東京都港区、代表執行役社長 グローバルCEO:佐々木徹 以下、マクロミル)は、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(所在地:東京都文京区、理事長:豊田章男 以下、トヨタ・モビリティ基金)の支援を受け、愛知県豊田市全域のヒヤリハット体験を調査し、データを可視化する「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」を公開しました。
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2022/12/08
豊田市ヒヤリハット体験マップ2022【メディア公開情報】
先日公開された「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」について、多くの御関心を頂きありがとうございます。
■「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」
URL: https://2022.hiyari-result.com/
各メディアにて紹介いただきました!
・豊田市長会見(11/25)
https://www.city.toyota.aichi.jp/mayors_office/kaiken/1051869.html
・豊田市HPでの発信(11/25)
https://www.city.toyota.aichi.jp/kurashi/koutsu/anzen/1052066.html
・マクロミルプレスリリース(11/25)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000616.000000624.html
・日本経済新聞電子版(2022/11/25掲載)
https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP644726_V21C22A1000000/
・日刊自動車新聞電子版(2022/12/5掲載)
https://www.netdenjd.com/articles/-/277153
・新三河タイムス(2022/12/2掲載)
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2022/11/25
豊田市ヒヤリハット体験マップ2022を公開
公益財団法人豊田都市交通研究所(所在地:愛知県豊田市、理事長:太田稔彦 以下、豊田都市交通研究所)と、株式会社マクロミル(本社:東京都港区、代表執行役社長 グローバルCEO:佐々木徹 以下、マクロミル)は、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(所在地:東京都文京区、理事長:豊田章男 以下、トヨタ・モビリティ基金)の支援を受け、愛知県豊田市全域のヒヤリハット体験を調査し、データを可視化する「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」を公開しました。
■「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022」とは
URL: https://2022.hiyari-result.com/
交通事故死者数の削減に課題を抱える愛知県豊田市は、トヨタ自動車株式会社、豊田都市交通研究所、トヨタ・モビリティ基金とともに、交通事故死者数削減の実現に向けた官民連携事業「ジコゼロ大作戦(※)」を2021年に開始しました。この度公開した「豊田市ヒヤリハット体験マップ2022(以下、ヒヤリハット体験マップ)」は、「ジコゼロ大作戦」の一環として行う「ヒヤリ体験の収集と活用プロジェクト(プロジェクトリーダー:豊田都市交通研究所 主席研究員 加藤秀樹)」の取り組みです。
ヒヤリハット体験マップは、豊田市民が体験した膨大なヒヤリハットの事象をデータとして収集・蓄積し、体験一つひとつの事象と共に、体験内容や事故統計データから予測した死亡事故が起こる可能性が高い場所をWebマップ上に公開したものです。市民や学校、自治体や事業者等と共有することで、交通事故死者数削減の取り組みを支援します。
図 ヒヤリハット体験のデータ収集と、データ活用の全体像
※:ジコゼロ大作戦
豊田市報道発表資料:https://www.city.toyota.aichi.jp/pressrelease/1044523/1044703.html
トヨタ・モビリティ基金プレスリリース:https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/35682024.html
■開発背景
豊田都市交通研究所は、2014年と2019年にも大規模調査を行い、ヒヤリハット体験マップを作成、公開してきました。しかし、紙ベースの調査票を配布・回収していたため、調査に協力する学校や回答者への負担が大きく、さらに、回答結果を電子データ化するために多くの時間とコストを要するという課題がありました。
マクロミルは、この「ジコゼロ大作戦」の社会的意義に強く共感するとともに、マーケティングリサーチ業界のリーディングカンパニーとして、調査の課題解決に貢献するべく、2021年より「ヒヤリハット体験の収集と活用プロジェクト」に参画しました。
スマホ等からヒヤリハット体験を簡単に入力できる「Web調査システム」の開発と、それらの調査結果をわかりやすくWebマップ上で可視化する「ヒヤリハット体験マップ」を構築し、その結果、2022年に実施したヒヤリハット体験調査では、多くの市民のヒヤリハット体験を収集することができ、豊田市全域で約6,000箇所におよぶヒヤリハット体験をマップで公開しました。
■今後の取り組み
豊田都市交通研究所とマクロミルは、本取り組みを通じて豊田市における交通事故死者数の削減を実現するとともに、全国の自治体に活用いただくことで、全国の交通事故死者数の削減にも貢献してまいります。
■ヒヤリハット体験調査に関する報告
豊田都市交通研究所が開催する「126回まちべん」(開催日時:2022年11月30日18:00-19:00)で本調査の概要・結果を報告します。オンライン(ZOOM)参加も可能です。お問い合わせやお申し込みについては、以下のリンクをご覧下さい。
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2021/12/23
<2022/8/3更新>愛知県の交通事故オンラインマップを公開
楊主任研究員が、愛知県の交通事故オンラインマップを構築・公開いたしました。愛知県内の自治体をはじめ、県民の皆様にご参考・ご活用いただければ幸いです。
交通事故オンラインマップ:http://www.safety-map.info/
※正しく表示されない場合は、Cookie等の削除により改善する場合があります。
【経緯】
令和2年度の研究所自主研究である「オープンデータ」の成果として、豊田市を対象とした交通事故オンラインマップを構築し、インターネットを通じて公開したところ、2021年11月の閲覧実績は429回で、多くの方に関心を持っていただきました。交通事故オンラインマップをより多くの方に利用していただけるよう、愛知県全域を対象とした交通事故オンラインマップを新たに作成し、公開いたします。
【特徴】
大学研究機関及び民間企業も警察庁のオープンデータを用いて、事故オンラインマップを構築していますが、当研究所が構築したオンラインマップの特徴は以下のとおりです。
〇2年間の膨大な事故箇所を迅速に表示可能
〇市民が閲覧することを前提としたわかりやすさ
〇無料であるOpenLayers技術の活用による、安価な維持管理費(13,200円/年)
【内容】
研究所が構築した愛知県の事故オンラインマップは下図のとおりです。
〇背景地図を地理院の淡色地図とし、交通事故発生箇所や市区町村の境界線を表す
〇死亡事故・負傷事故それぞれについて、事故類型を色により区別
〇事故内容の絞込みも可能
〇市区町村名を用いた検索により、該当範囲を迅速に表示可能
<注意事項>
表示データのボリュームから、スマホで閲覧できない可能性があります。
PCまたはタブレットをご利用くださいますようお願いいたします。
交通事故オンラインマップ:http://www.safety-map.info/
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2022/08/01
令和4年度研究成果報告会を実施しました
令和4年7月5日(火)に研究成果報告会を実施しました。
今年度も新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年と同様、参加人数を大きく制限した状態での開催となりました。それでもソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用、手指消毒等にご協力いただき、無事開催することができました。参加者・関係者の皆様にはお礼を申し上げます。
さて、今年度は、いしのまきグリーンツーリズム協議会の加納様による特別講演を始め、3人の研究員から研究成果の報告を行いました。また、各研究成果報告に対しコメンテーターの先生方からコメントを頂戴し、より内容を深めることができたと考えております。
これからも現状に満足することなく、サスティナブルなモビリティ社会の実現を目指して、世界に対し研究成果を発信できるよう尽力いたします。
【当日の様子】
■特別講演(グリーンツーリズム協議会 加納実久氏)
■研究成果報告(楊研究員、加藤研究員)
■コメンテーター(中村教授、藤田教授)
【当日の資料はこちらです】
豊田都市交通研究所は、行政と民間の協力の下、平成3年に財団法人として設立された「都市交通」に関する調査・研究を行う国内でもユニークな研究機関です。設立以来、地方都市である豊田市の地域特性を踏まえた実践的な研究を実施し、これまでに「豊田市都心交通ビジョン」などを提言しました。また、こうした実践的な研究の成果を国内外に広く情報発信しています。

当研究所は、研究所の使命の一つとして、「交通まちづくりの推進」を掲げています。私たちは、交通を人々の社会生活を支える重要な要素であると捉え、その計画・政策展開は”まちづくり”とともになされなければならないと考えています。このことを踏まえて、交通の視点から”まちづくり”に取り組む「交通まちづくり」を推進し、人々の豊かな社会生活を保障する移動環境の実現に貢献するべく日々研究に取り組んでいます。
当研究所では、研究に対するニーズや社会的な重要度を踏まえて交通まちづくりの推進に資する実践的な研究を積み重ね、サステイナブルなモビリティ社会の実現に貢献しています。 研究テーマの設定にあたっては、超高齢社会、人口減少社会など考慮すべき社会背景を踏まえた上で、2つの「方向性」を定めています。交通が人々の社会活動を支えるという観点から「暮らしを支える交通」、持続可能な都市経営という観点から「都市空間を創出する交通」の2つです。 これらの「方向性」は様々な「視点」を包摂しており、「暮らしを支える交通」は、公共的な交通サービス、居住地環境整備、過疎地域対策などが、「都市空間を創出する交通」は、都心環境整備、立地適正化、都市部の移動円滑化などがあります。「交通の安全・安心」は、いずれの方向性においても最重要課題として位置づけています。これらの「方向性」及び「視点」に基づいて具体的なテーマを設定し、研究に取り組んでいます。

ごあいさつ
豊田都市交通研究所は「都市交通」に関する調査・研究を『実践的』に行う組織を目指し、行政と民間が力を合わせ平成3年3月に財団法人として設立されました。また、平成22年4月には公益財団法人に認定され、一層の公益的役割と効率的経営を目指すことになりました。
当研究所は、(1)広義の都市交通の研究、(2)交通まちづくりの推進、(3)世界への情報発信と貢献の3つを役割・使命として活動しています。
調査・研究としては、超高齢社会、人口減少などの社会的背景を考慮しながら、「交通の安全・安心」を最重要課題として、「暮らしを支える交通」、「都市空間を創出する交通」の2つの方向性から研究に取り組んでいます。また、これらの研究成果を地域の交通施策に役立てていただけるよう提案するとともに、国内外に情報発信していきます。交通は人間の活動の基本です。急速な社会環境の変化、技術革新の中で、交通に求められるものはより多様化し、研究所の役割はますます大きなものになっていると思います。
私たちは今後も社会的ニーズを的確にとらえた研究を積み重ね、人々が豊かに暮らせる持続可能な都市交通の実現に貢献します。
